幻想的な挿絵画家『カイ・ニールセン』
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本日は、海王星と木星がオポジションという配置で、
朝一番に目についた、写真がこれ。
承前:ニールセンの『太陽の東〜』アールデコのオリジナルの表紙を復刻してほしかった。白い特装版・サイン入りがAbebooksで400万円で売っている(!) pic.twitter.com/i3R6zRttA3
— 山田英春 Hideharu YAMADA (@lithosgraphics) 2015, 11月 20
今朝このツィートを見かけて、
うおおおお!すごい好みの絵だ!と思ってググったら、
この方、カイ・ニールセンだと知りました。
アレー見たことあるなあと思ったら、持ってましたよ。
持っている本の中に載っていました。
本はこれ↓
ビアズリーとかあってそれもすてきー。
結構お値段高いのですけどね、
何回も見てにやにやしています。
癒されるのでいいのです。
アクセサリーのデザインというか雰囲気を思い浮かべる材料として
わたしはこういう感じの本を参考にしています。
カイ・ニールセン(Kay Nielsen、1886年3月12日)は、
デンマーク・コペンハーゲン生まれ、
俳優の両親の息子として生まれます。
パリで学び、コペンハーゲンで活躍しながら、
アメリカで活躍をしていた人。
1939年にカリフォルニアに移り、ウォルトディズニーと働き始めて
ファンタジアの中の、はげ山の夜とアヴェマリアを担当したそうです。
そして、コペンハーゲン出身の彼がアンデルセンのリトルマーメイドを
ディズニーフィルムで作ることを提案した人。彼が生きているうちには実現しませんでしたが、
その案はその後も生き、1989年にリトルマーメイドが作られたとか。
彼は1937から1941年の4年だけ、ディズニーで働いていました。
結局、彼のコレクションはピッツバーグ大学(ペンシルベニア州)にあるようですね。
長年患っていた咳でせき込み、器官が詰まって亡くなったようですね。
場所はロサンゼルス。the Wong Chapelというところでお葬式、71歳。
奥さんのユーラさんも、翌年亡くなっているようです。
バリは万博などですっかり芸術の都として定着していたし、
経済は1900年に入ってからのアメリカは本当に飛ぶ鳥を落とす勢いでしたね。
ティファニーとか売れ売れだったと思います。
この方のチャートで気になるのは、
(わたしにとってですね、価値というのは主観ですから、あしからず。)
土星が蟹でほぼ私の土星と同じ度数。
木星天王星が天秤で私の太陽の位置にあります。
冥王星が双子で、私の冥王星とトライン。
(何年か後に爆発的に売れたら面白い、笑。冥王星が水瓶に入ったのあたりで)
この人の太陽とわたしの月がオポですね。
気になりまくります。これだけ絡まっていると、彼の人生が気になります。
※関係ないですけど、冥王星と海王星は軌道がとても楕円なので、
(あ、惑星はほとんど真円では回ってないと思います確か)
冥王星と海王星がたまに入れ替わります。(太陽からの距離で近い遠いという意味で)
海王星が冥王星の外を走ることがあるのですが、このころは、冥王星が外になってますねえ。
1891年~1892年にコンジャンクションして、入れ替わっていますね。
めったにないので、このころって本当に特別なんだなあと、ふと。
彼の画風は、
太陽の魚=幻想的な世界
太陽サインのルーラー=海王星牡牛、木星天秤(芸術性満点でこの二つが行きつく先が金星!)
海王星と金星水瓶がスクエア。(色的美しさと、理想のぶつかり合い)
金星が普遍的な美しさというのにたどり着く経路に彼の幻想的で緻密、ふんわりとした美しさがぴったりときますね。
太陽から海王星・木星⇒金星水瓶と、細かな描写というのは乙女火星だなあと思います。
精密画のスキルを、そして水星は牡羊でこの火星とミューチュアルレセプション。
細かいところまでこだわりぬいた美しさでありながら、はかなげで、
ちょっとした闇というか、ねじれが見える気がします。こうすると正統派に美しいけど、
そうではなくて、はかないもの危ういものに美しさを見出しているというか。
装飾とメインのバランスは絶妙だと思います。いろの配置の仕方などは私は好みすぎて萌えます。
※画像はここに割とありますね 『Kay Nielsen: Art|Resources|Posters|Greeting Cards』
オーブリー・ヴィンセント・ビアズリー(Aubrey Vincent Beardsley, 1872年8月21日とは、14歳違い。
イギリス人でしたが、影響を受けてないとは言い切れないのではないかなあと思いますが
かかわっていたとは思いづらいですね。ニールセンが11歳の時にビアズリーがなくなっていますので。
ニールセンがロンドンに住んでいたのは18歳から25歳。
そういえば、アルフォンソミュシャも同じくらいの時代に、売れないとき、本の挿絵画家をしていました。
本当に偶然、年末に人がいなくて、たまたまポスターを描いたらそれが目に留まってブレイクしたミュシャ。
ラリックも、ミュシャも、このニールセンもアメリカでの仕事でかなり成功していますね。
このころっていうか、
印刷が発展し始めて、ものが流布される勢いが広がり、
携帯できる用のチューブ型の絵具が開発されて、
絵は注文されて、工房で職人が作るものではなくなり、
販売される商品として、芸術が生まれたと聞きました。
前は、パトロンがいて、注文される。
工房はそれを受けてその題材で制作する感じ。
職人には絵を描く人と、画材を用意する人と
二人必要でした。
印刷が出て、インクという概念ができ、絵の具ができると、
絵は注文されなくても描けるようになったとか聞きました。
学校で活版印刷が三大発明の一つと言われていましたけど、
これ、今ならよくわかります。
美術も、もっと美術史を教えればいいと思いますね。
絵をかくのも大事ですけど、絵って好きな人は言われなくても描くし、
興味ない人には、本当時間の無駄ですからねえ。
わたしはどちらかっていうと、絵を描くことに情熱がなかったので
嫌いでもなかったけど、休憩時間感覚。
美術史や、芸術論とかのほうが興味があったかもなあと思いますね。
あとは余談ですけど、火薬と羅針盤ですね。
羅針盤は、人類をより遠くへ広がらせた要因ですよね。広がるから越境する。
越境されたほうは、侵略されたと思い争いとなる。
争う時に火薬を持っていた方が、支配者となる(正義無視)
前々回に書いたサルトルの言葉に
他人のまなざしは人を型にはめる(ラベリング)
そして自分のまなざしは人を型にはめる。
階級というものは、そうみられることによって、所属を意識する。
お前は労働者だと雇い主に言われるから労働者としての意識が芽生えるのですよね。
その意識が階級制度を作るわけで。
どこかの国で、
「同じ宗教でない人は同じ人間ではないから
【いかなる理由があっても、他人を殺してはいけない】
という人間の定義に当てはまらないので殺してよい」
というような曲解がまかり通り、
そういう、思い込みでまなざしを誰かが向け始めるから、
そういう意識が芽生えてしまうよねと思いました。
冤罪とかも、ステレオタイプというまなざしが原因だと思います。
自分という狭い知識が形成する「印象」。
統計という乱数であって真実ではないもの。
客観視というのはこういう時に大事なんだと思います。
主観は都合の悪いこと、どうしても避けますからねえ。
わたしたちは、
自分の主観は自分のもので、
世界の真理ではなく、自分の都合で編成されている
という意識を持つ必要があるのではないでしょうか。
わたしではない存在を理解する、
それがてんびん座の役割。
冥王星てんびん座の役割だと思います。
国境を越えて、思想を越えて、
自分と違う考えの人々を、受け止め理解しようとする。
それが、射手土星と、魚海王星のスクエアな気がします。