この辺一帯不思議スポット:Grastonbury Tor
次回、ウラナイトナカイ9月17日(敬老の日祝日の月曜日です)です。
※14:00~15:00はご予約済みです。
⇒お申込みはこちらをどうぞ。
※18:20~19:30は予約をいただいています。
※鑑定の予定は【こちら】にアップしています。
***
★9月24日(振替祝日・月)ウラナイトナカイにて「占いとアクセサリー」開催します。⇒くわしくはこちら
※本当にちょっとしたものなのですが、イギリスのお土産を来場者にプレゼント!
わたしの作品はこちらのショップに並んでいます。こういうのを作って並べますー
ぼちぼちアクセサリー作っています。だいぶ作っているつもりなんですがパーツが足りなくて未完成状態・・・
今度のイベントに出すネックレス、ダウントンアビーの貴族が良く使っていた長いネックレスを作りたくて考えたデザインがめっちゃ時間かかりました…90センチくらい?頭からかぶれます。 pic.twitter.com/oWJKf5guQP
— みかみ まき (@lynxhare) 2018年9月13日
★9月28日(金)「9月/10月占星術チャートとシナストリーなどを読む講座」⇒★残席2席です。
***
ちまちまとイギリス旅行記をアップしています!
★イギリスから帰国しました
★旅のときの4ハウス・マター:ホテル&エアー
★オックスフォードでの時間、つれづれ
★電車とバスでグラストンベリーへ!
★アーサー王の墓跡:グラストンベリー・アビー
***
キングアーサーの墓跡ともう一つ楽しみにしていたのがビジュアル的に好みの『TOR』です。このグラストンベリーのトー、管理しているナショナルトラストのサイトですらあまり歴史がわかっていないです。まあ王がいる国っていうのは権威とか建前でいろんなものが黙殺されてきたのでしょう。王の権威を穢す歴史はまあ隠されたり、闇に葬られたりしますよね。
ちなみにアーサー王伝説の話の中にトー卿なる人物が出てくるバージョンのお話を書いている人もいます。
トールとも読むようなので、トールハンマーを思い出します。でもあれはたしかTHORで英語だとソーだった気が(ちょうどマーベルの「ラグナロク」という映画を見たばかり、ヴァルキリアやロキもでていて話はないけど楽しい映画、まあアヴェンジャーズ系ですね、これ。)
とにかくこのTOR、名所なら行ってみるっぺくらいな気持ちで行きました。ハイキング気分ですね。語源とか意味とか由来とかはとりあえず本とか読んでないのでまったく解らない状態で行きました。
宿のオーバールックからだいたい30分くらいなら、まあ歩くのが無難かなと思いました。とりあえず、チャリスウェルを目指しましたが9時くらいに行ったら、10時オープンでまだ開いていず・・・もう一人私と同じで早く来過ぎてしまったアメリカ人ポイひとは待つことにしたらしくそのへんに座り込んでましたが、わたしは1時間待つの嫌なのでとりあえずTORに先に行くことにしました。
***
だいたい地図で見て行ったけど道を入念に見ていたわけではなく、観光の案内看板とかあるだろーとか思って歩いていて、チャリスウェル通りに左に曲がりました。すぐそばにThe white springというのがありました。ここは2種類の色の水が湧くことで有名で一種の温泉です。沐浴したい人は可能(しかし何の設備もないのでバスタオルとか巻いてはいる??そして水が冷たかったはず)
ここでどっかの誰かが、チャンティングだか歌だかをかなり大声で歌っていて、そのちょっとトランスしている状態で発している雰囲気が怖く(鉄の格子ドアがその建物の入り口にあり、それをつかみながら内側に向かって大声で歌ってて明らかにおかしかった。麻薬ラリっているようだった)、まわりにキャンピングカーで乗り付けている人とかもいて、
何を思ったか直感的に「これは避けたほうがいい」と思いました(乙女月病か?、笑)道の右側に泉があったので道の左側により目を合わせないようにして通って、足早にまっすぐ進みました。
あとまっすぐの道は陽があたっていて安全なように見えたし、ちょうちょがいて「あ、ちょうちょだ」と思って気持ちがそれたのが敗因。曲がるべき道を見落とし、右に曲がるべきをまっすぐ進んでしまいました・・・あの道ハイキングには楽しそうと何となく思ってしまったんですよね。
本来なら、このホワイトスプリングの手前で曲がるべきでした。
このマークを見落としました、笑。皆さんここを曲がって上がる方が8割いや9割以上だと思う、笑。
まあでもこの緩やかな上り坂をご機嫌で歩き、右手にTORを見つつ、
あれ、結構遠いなあ本当に30分で着くのか???と思いつつ、のどかでうららかな日だったのでまあ間違えてたら戻ればいいかとか思ってまっすぐ進み続け・・・
こんな感じの道を30分くらい歩いてしまいました、笑。結構な牧草地帯。
途中、黒い羊をみたり。羊だらけでした。ときどきTORはこっちという看板を見つけていて、宿から1時間くらい歩いたところで
この看板を見つけて、入り口を見つけました。羊が出るから早くちゃんと閉めろという注意書き付き。
入ると、もうなんというか羊の領域を歩いている状態・・・
この羊、お利口で近寄るとすーーーっと避けていく。最初は道を占拠してるんですが近づくと道を譲ってくれているようでした。ずっと向こうに見えている森っぽいところに突き当りにもう一つゲートがあり、丘のふもとに着きます。
この丘をジグザグに上がる感じ。わかりますか?たくさん羊がいるの・・・10頭や20頭の話ではない・・・たくさんいました。放牧地帯なのです。
結構風強いのですが本当に見晴らしがいい。これがなんかすごかった。自分をちっぽけに感じる自然に圧倒される系の観光地。風がビュービュー吹いて寒く、道は細く、羊が怒って突き飛ばされたら転げ落ちるような丘。誰もいないし・・・また例のごとく、動画をインスタにあげているのでよかったら・・・⇒★やじるしで右の方をクリックすると2枚目に動画があります。
どーんと、これだけあるTOR。当たり前ですがお土産屋さんやトイレなどはないです。風雨にさらされ続けている丘の上のTOR。塔ですね。これだけ周りに何もいない環境だと、見晴台だったのかなーという感じします。あまり飾り気ない感じ。
木で階段が組まれていたのじゃないかと妄想してしまいそうな構造。こういうのウィッチャーでたくさん出てたなー。
最短ルートはこっち。すごい高い、まっすぐで急勾配・・・まるでまっすぐ神社に登りあがる心臓破りの階段のよう、笑。愛宕山よりは長いですね。
みんな結構ぜいぜいしながら、登ってくる、この急で細い道を・・・帰りは楽でいいです。短いし、下りだし。
わたしは大幅に道を間違えましたが、この急勾配は登りたくなかったので(心臓に欠陥あるし余り負荷かかると困る)道は間違えて正解でした。それに行きと帰り違う道を通れた方が楽しかったし。
何より人が誰もいないのに、不安を感じない道ってなかなかない。人のがよっぽど怖いし、一人でのんびり自然を満喫できて楽しかったです。イギリスでは割と目があったりすると話しかけてくる人多いし、それはそれで楽しいのですが(登山などですれ違う時はみなこんにちはというのは世界共通なのか)一人の時間は貴重。ちょっとしたリトリート気分です。
***
下の方の看板の情報によると、聖ミカエル教会(修道院)の管轄の塔である「Tor」であるみたいです。びっくりするくらい何回もここに再建されている。まあ見張り塔としては素晴らしい立地ですよね。
看板に書いてあることをざっと意訳すると・・・
〇6世紀ごろからここにはこういう建造物があったという言い伝えがある。ある筋ではAD63にキリスト教のヨセフによってこの場所は発見されたという説が信じられている。
〇8世紀には現アビーのある位置に石製の教会が建てられていた。ヘンリー8世によって修道院が解散させられるまでは、ブリテン島では一番裕福な教会だったといわれている
(周辺にめっちゃ重税かけていたせいで住人は誰も悲しまなかったというのをどこかで読みました。これってこのヘンリー8世が離婚したいがためにカソリックから脱退したアレの時間関係でしょうか。とにかく懐を肥やしていた教会を快く思わず解体したみたいな経緯らしいです。この流れでヘンリー8世は6度結婚し、大法官でありユートピアを書いたトマス・モアも追い込まれて反逆罪という時代か・・・Abbyとは修道院という意味。英語版のウィキではDissolution of the Monasteriesの欄でグラストンベリーアビーの写真が載っていますね。イギリスでは有名な話らしい。)
〇(文字による)初のTORに関する記録は1243年に聖ミカエル教会にTORの建設許可がおりたということ。その建物は1257年に地震で壊れた。
〇14世紀にまた新しく建てられて聖ミカエル教会の解体(between 1536 and 1541)まで教会の一部だったが、それがそのまま現代まで残っている。
みたいなことが書いてありますね。スピリチュアルな意味合いを感じている人も多いですが(※1)立地的に見ると、見晴らしのいい立地から、塔がいろんな意味で建てられ(私腹を肥やした修道院ならなおさら見張り台要るよね)周囲を警戒したりしてたんじゃないかなという風に感じますね。とても気持ちの良い場所ですが、あまりにも暴風なため、丘の上でランチを食べられるようなところではないのは確か・・・あんなに風吹いていたら風よけの建物ほしいよね・・・天文観測所としてもよさそう・・・
※1:アーサー関連として、確かこの下に夜の国オベイロンとティターニアが統べる国の入り口があるみたいな話をどこかで読んだ気がします。うろおぼえすいません。
グラストンベリーアビー(聖ミカエル修道院)は聖地で巡礼者がたくさんいたのは確からしいです。そして、TORの写真の葉書を買ったときのレシート見てみたら「St. Michael church Tower」とかいてありました。モノとしては教会の立てた塔なんですね。ただこの土地に関しての歴史はそれより深いということかな。
ただ、アヴァロン伝説というのもあって、癒しの島の名前がアヴァロンでアーサー王は戦いで負傷した際、最期にこのアヴァロンに渡ったという伝説(聖杯伝説)がありそれがグラストンベリーではないかと言われています。
(某ゲームの剣の鞘の名前はアヴァロンでしたね、そしてそれを埋め込まれて助かった例のマスターは治癒力驚異的だったなそいえば・・・)
その癒しの土地(確かアビーの看板にももともとは異教徒の聖地だったと書いてあった)イギリス最初の教会が建てられ巡礼の対象となったのではという話 from Wiki
「ある筋ではAD63にキリスト教のヨセフによってこの場所は発見されたという説が信じられている(そういう中世の書物があったようです)。」という看板の記述も、「アリマタヤのヨセフ(磔刑後のイエスの遺体を引き取ろうとした人)とイエスが初めて上陸した場所がここ」とも言われてるやつでそれも聖地たるゆえんで巡礼地となっていたようですね。
そして、グラストンベリーアビーは独立してどっかの慈善団体がナショナルトラストと協力して管理しているよう。TORはナショナルトラストが管理しているようです。
***
<おまけ:木の話>
今回かなり遠回りしてTORに行きましたが、あちこちでいろんな植物を見かけてわたし的にはそれが楽しかったです。
途中で不思議な雰囲気の古木↑も見れて(写真に全く写らないけど本当に素敵だった)野生のラズベリーやブルベリーとかも見かけたりの、いい天気ですがしい散歩でした。
これはTORの丘にふもとに生えていたちょっと面白い木。なんだろう・・・
◆Oak tree
ナショナルトラストのシンボルはオーク。わたしはこの葉っぱの形が大好きです。ケルト系の自然信仰はこの木をとても神聖視しています。その他にもサンザシやニワトコ、あとイチイなども特別な木ですね。Celtic tree cardなるオラクルカードもよく見かけました。
TORへ続く道の入り口のところにあった、オークツリー。かこいい!
日本の国立公園と同じでナショナルトラストの敷地内は許可なく採集禁止だと思うのであれですが・・・写真なら・・・この大木くらいの大木になるにはものすごい時間がかかります。日本にある迎賓館にエリザベス女王が滞在されたときに、贈られた樫の木の苗は最近見かけましたが40年もたっているにまだ細っこい木でした。GrastonburyにはOak of Avalonという古木があります。残念ながら見に行けなかったけど。
◆Holy Thorn(西洋サンザシ)
この辺ではよくHoly thornという木が特別視されているようで、教会に植えられていたりしたのを見かけました。
このHolythornってなんだろうと思ったら西洋サンザシらしいですね。この木は特別で年2回咲き、毎年クリスマスにその枝が英国修道院に届けられていると、なんかどっかで見かけました。
このHolythornはなんでそんなに有名かというと、アリマタヤのヨセフにゆかりのある木で、彼と聖杯ついての伝説にHoly thornが出てくるようです。
ざっとウィキペディアを読んだだけなので間違ってるかもしれませんが、そのアリマタヤのヨセフがキリストの血を受けた聖杯(the holy grale)を持ってAD63年にここグラストンベリーに来たときに、Wearyall hillという場所であまりに疲れてサンザシ杖を突き刺し休んでいたらその杖はそのまま根づいて花開いた、そこから西洋サンザシのHoly thornが生えたという伝説があるみたいです。サンザシはキリストの茨の冠はサンザシで作られているようですね、ヘエエ!!!
その土地と癒しの土地アヴァロンがつながり、聖杯伝説がアーサー王の話につながるわけみたいです。確かに血のような赤い水(The White Spring)も湧き出ていますしね。(これも伝説があり『グラストンベリーには1本の非常に古いサンザシの木が泉に生えている。そこは赤い鉄分を含んだ水(=女神の月経血)が湧き出している。このサンザシは毎年クリスマスに花を咲かせたという(12月・5月の2度咲き)』ここ「中世史の保管庫」から引用)
うわーだいぶ前に聖杯伝説読んだから、また読み直さないと・・・
しかし、オリジナルの木は1642年のThe Enlish civil war(イギリスの内戦)の時に焼けてしまい、1951年に植えなおされたものが2010年にグラストンベリーのWearyall hillにあったHoly thornが切り倒されたらしいです。グラストンベリーアビーにも1991年までその木がありましたが枯れてしまい1992年に撤去されたそうです。このページにもっと詳しく書いています⇒★
わたしが見かけたのはここChurch of St. Johnの木です。グラストンベリーのメインストリートにある教会。この写真にもほんのちょっと左端に写っています、Holythorn。
◆Yew Tree (イチイ)
イチイ(Yew tree)も神聖視されているみたいでchalicewellで見かけました。
これは確か魔女が食べていたという話を聞いたような・・・果実は大丈夫だけど種は毒のようですね。この木神社にも必ず植えられていて日本でも神聖視されていますよね。面白いなあ。
イチイってたしかすごく魔術的な用いられ方してたなーとググってみたら、毒がゆえにか「死者と話すために必要とか」とか「地獄」と関係が深そうな感じでした。魔女除けだったり、ドルイドの神殿そばに建てられたりする木でやはりケルト文化ではとても大事な気とされていますね。冬の暗い中でグリーンで赤い実をつけていて果肉は美味しいけど種は毒っていうのがすごいですね。境界線ぽいイメージ。
(「中世史の保管庫・イチイ」このサイトすごい!)
◆りんごの木(ついでに)
イギリス全体でアップルパイがとても主流な気がします。どこ行ってもあるというか。ablというのがリンゴという意味で、アヴァロンは美しいリンゴの楽園だったとか。まあ庭木としてとても楽しい木であるからかもですが、リンゴの木はよく見かけました。
***
アヴァロンかもと言われている癒しの土地に涌く泉の井戸・・・次はチャリスウェルに向かいます。