ミュシャ展 スラブ叙事詩
★次の鑑定の日は3月27日。10時~13時は水晶練習会、14時~21時は通常鑑定です。
※14時~16時はご予約いただいています。
※4月3日はお休みをいただいています。代打でかわさきゆきこさんがトナカイにいますよ。激レア!!
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たくさんの人が詰めかけている、ミュシャ展私も行ってきました。
3月17日だかの木曜日、ミュシャの番組が放映されていましたね。
(出ていたタレントが好きじゃなくて見逃した、笑)
いよいよ、スラブ叙事詩が日本で公開です。
こういうのって、日本ってすごく信頼されているのか
世界初って多い。金の力なのか??
(ほかには、ミロのビーナスとかモナリザとか?)
Alphonse Mucha’s grandson sues Prague to stop Asian tour of Slav Epic, his gigantic canvas cycle https://t.co/sqi5otQ77B #AlphonseMucha pic.twitter.com/BS63UcFjfl
— The Art Newspaper (@TheArtNewspaper) 2016年11月14日
ミュシャの孫は最初反対していたのでひやひやしましたけど。
結局開催になり、楽しみにしておりました。
前回ラリック展に行った時に結構ゆっくり見れてよかったので
その時ざっと調べたのです、ミュシャの歴史。
ミュシャは最初食うために絵本の挿絵とかを書いていて、
その後、予定していたアーティストができなくなったため、
異例の大抜擢のポスターを担当し、それから超売れっ子になったわけですが、
(有名な女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターですね)
その後、お金持ちになってから、ライフワークのスラブ叙事詩を書き始めて
プラハ市に寄贈したということまでは知っていました。
50歳から描きはじめて完成まで17年・・・根性としか言いようがないです。
この他、ミュシャは切手などのデザインも無料で祖国のために行っています、確か。
その後、スラヴの民族の神話を書いた20枚は、展示を条件に寄贈されましたが、
プラハでは20枚同時に展示されることなく(時代の流れ?このブログがくわしいです)
どういう流れか知りませんが、
「モラヴィアのモラフスキー・クルムロフ城にて夏期のみ公開」されていて
おっそろしく不便なところにあるそうで、今まではファンが気軽に見れない状態だったとか。
しかしながらプラハに移すことも、このモラヴィアの住民に反対されていたとか。
まあ、今まで放っておいたのに人気が高いと思いきや取り上げるのか!と思うのは
自然の心の流れな気もします。
その後、紆余曲折の上
今はプラハのヴェレトゥルジュニー宮殿にあるみたいですね。
ミュシャ美術館にはないのですね、スラブ叙事詩。
(私の実家にいる人はみな見に行っている、わたしだけみてない)
それが金の力か何かで日本に上陸って
奇跡だと思います。どんな手を使ったかのストーリーが知りたいところ、笑。
入場料は1600円、そしてさらにガイドがないとわからない展示の作り、笑。
525円さらに払うことで楽しめるということは、やっぱかなりお金払ったんでしょうね。
もしくはミュシャの孫が日本はかなりリトグラフの売り上げが良くて
(わたしも二十歳ぐらいの時に鼻息荒く買いましたよ、笑)
孫の印象が良かったのかもしれません。日本なら仕方ないって、笑。
ミュシャ、ラリック、ガレ、ガウディあたりはものすごく日本でポピュラーですからねえ。
展示を6月まで予定しているとはいえ、直前までもめていたので
早いこと見に行きたかった、スラブ叙事詩。
テレビで番組放映直後の週末で、連休、そして春休みスタートの
最悪のタイミングでしたが、朝早くがんばって並びました!
チケットブースも並ぶので、インターネット(スマホ)でチケット購入。
QRコードを見せると、入り口でスキャンされ、
チケットの半券がもらえます(密かにうれしい半券。)
9:40には行きましたが20分くらい待って入りました。
一気に入れず、ちょっとずつ時間差で入れるという感じでしたね。
でもすごいヒドイ混んでいて不快というほどではなかったです。
そういう意味では史上最悪は、バーンズコレクション。
2回見に行ってまともに見れず、オルセーでゆっくり見直したの覚えています、笑。
冷泉家の秘宝と、阿修羅展もひどかったな、笑。
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金曜日、このチラシを持って帰ってきた人がいて
(わたしがすきそうだと)
その後、土曜日の夜、
「明日行かない?」って誘いが来て
ちょっと、ばかなのかな?と思いましたが、
ここでフラグが立っているなら、行っとけと思いました。
いつもなら行かない激混みタイミングで行くとは
わたしとしては珍しいです。結果、行ってよかった。
でも20枚すべてとても大きいので下の方までなめるように見たい場合は
ストレスありますが、まるで見えないということはないので、
じっくり見ることができました。
やわらかなパステルカラーはテンペラのなせる業。
わたしは絵は描かないので油絵はわかりませんが
(高校の時に選択授業の美術で一枚描いたきり)
ふわーっとして多神教(アミニズム)であるスラブ文化の
多彩な衣装や繊細な作りが夢のように描かれている
その迫力が原画から伝わってくるようで、
一緒に見てた人と、写真ではわからんよね、このホンモノ感!
と、感動していました。作者の真剣さの気迫がまだ残っているようで。
この絵は未完成らしいですが、
木と女神の重なりがとても素敵な感じで好きでした。
わたしはあまり人間が書かれている絵は好きではないのですが、
神として書かれた人型は興味あります。
それにしても20枚全部が一同にそろって展示され、
日本の東京という身近な所で見ることができて、
幸せでした。また行っちゃうかも。
チェコ語の発音では「ミュシャ」は「ムハ」と発音するのですね。
絵を見てて思いましたが、
メイポールで使われているような花輪が
たくさん描かれていました。
この辺は、まあいろいろですが、
服装とかを凝って調べて描いたみたいなので、
(農家とかの人を雇ってわざわざ衣装を着せてポーズ撮らせたとか!)
正しいものだと推定すると印象的にスキタイそして北欧の方のケルト文化と
似ているなあと思いました。
ちょっと調べてみると、やはりスキタイは関係あるみたいなことが
書いてありました。文化なんて言うものはあちこちが商売を通じて
交わるものですから、どこが発祥とかは一概に言えないものですけど、
遊牧民ぽい感じの文化背景っぽい印象を受けました。
わたしは学術的に詳しいわけではないけれど、
そういう自然崇拝的な発想はポスターのデコレーションや
アクセサリーデザインにも通じているような印象はずっと持ってました。
(時代的な流れも昔の多神教の美しさを見直した時期ですね、アールヌーボ―は。
ミュシャもケルトの動物紋様を使っていますしね)
わたしはどうしても一神教より、
複雑で矛盾だらけの多神教のほうが好きです。
そして自然崇拝のほうがなじみがあるのかしっくりきます。
文化も大らかで、他を受け止めやすいような。
一神教は同じ神様を信じていなければ敵!みたいな
短絡的なことになりかねませんから、
土星が壊れている私としてはゆるいほうがいいです。
畏敬の念を自然に抱いているくらいでいいのではと思いますね。
そういう意味で、
統一して支配するより、
雑多に混ざることは合理性より大事なのかも。
言葉がバベられているくらいの方が
徒党組みにくくてよさそうな気がします。